2011年10月17日 のアーカイブ
吉右衛門の闘病日誌、初日の巻。
娘の黄色ビートルの後部座席に乗って、いざ出陣。
行き先は、東京大学医学部附属病院。
ボストンバッグの中身は女房が詰めてくれたし、
オレが準備したのはiPodにiPhone、
それとついこの間までホコリを被っていたノートパソコン。
あとは漫画と小説、中森明菜のDVD。
この類を沢山用意してきて、準備に抜かりは無い。
8時半、
お世話に成る病院に到着。
手続きを終え、病室に向かったのはA棟の12階、
任意保険のお陰と幸運に恵まれ個室に入室出来た。
部屋から望む窓外は眼下に不忍池と上野の森、
遠方に霞むのはスカイツリーで、なかなかの眺望。
オレが景色に見惚れている間に女房は荷物の整理、
娘はソフトのインストールをしてくれて、
どうにか生活の準備を整える事が出来た。
9時半、
看護師さん登場。マスクをしているので素顔はわからないが、
どうやら美人さんみたい。
個室といい看護士さんとい、やっとオレにもツキが巡ってきた。
彼女から、これからの段取りやら病院の決まりの説明を受け、
一件落着。
11時半、
明日行われるカテーテル検査についての説明会。
家族同伴との事で、説明を女房と受けたのだが、
彼女の不安そうな面持ちを見ているだけで、
何だかとっても申し訳ない気持ちに成る。
どうやら、オレの検査は明日の一番らしい。
と言う事は家族も待機なので
明日も八時半に来てもらわないといけない。
何度も、ごめんなさい・・・。
13時、
食事を終えての最初の来訪者は、明日の検査を担当してくださる先生。
検査の段取りやら何やらの説明を受けた後に、
ちょっとだけ質問をしてみた。
「検査の結果で手術不要の時は、何時退院出来るのですか?」
「明後日です」
「えっ!、明後日帰れるんですか?」
意外な答えに驚いたが、間髪を入れず、直ぐに言われた。
「はい。でも経過からみて、あなたは多分ダメ、だと思いますけど」だって。
何だ、嬉しがらせて泣かせる口か。
ココで、この会話を笑って聞いていた女房と娘は帰っていった。
どうも、ありがとう。
14時、
ひとりポツネンと漫画を読んでいたら、朝の看護師さんがやってきた。
そして、開口一番、
「はーい、剃毛しましょ」だって。
「あゝ、そうですか」
と言って素直に指示に従ったのだが、
考えてみたら最近こちらの毛の方も
少々白いモノが目立ってきたのを思い出た。
ちょっと嫌だな。
それで躊躇っていたが、そんな事には少しも意に介さず、
「先生に怒られるので、ガッツリ行きますよ」だって。
と、ココ迄書いた処で心電図とX線の検査に行くので、もうヤメる。
お仕舞い。
2011年10月17日
吉右衛門。