2016年2月28日 のアーカイブ

「偉大な先輩が逝ってしまわれた」の巻。


一昨日の夕方であった。

営業から戻り事務処理をしたわたしに、訃報がもたらされた。

訃報を報せてくれたのは取引先であるT社のSくん。

Sくんが勤務されている会社の大先輩であるAさんが、急逝されたとのことだった。

呆然とする、わたし。

Aさんは、わたしが尊敬してやまない営業の先輩であった。


わたしがAさんと関わりを持てたのは、昭和と平成の狭間の頃。

今思えば冷や汗ものであるが、その頃のわたしは怖いもの無しの絶頂期であった。

それゆえ、世間のみなさまには随分とご無礼を働いたかと思う。

そんなのぼせ上がっていたわたしにAさんは、時に言葉で時に態度で、いろいろなことを教えてくれた。

そのAさんが逝ってしまわれた。

わたしは可成り厳しい現実を受け止めねばならなかった。


翌日、わたしはAさんの葬儀に参列した。

式が始まる前の会場にはAさんが生前に唄われていた演歌が流れていた。そしてたくさんの写真が所々に飾られていた。

辛い現実がどんどんと、わたしに迫ってきた。

式が始まり導師入場。

お経が唱えられるとAさんとの思いでが脳裏を駆け巡った。

そして焼香を済ませ、出棺前の別れ花も入れさせてもらった。

式が終わっても葬儀場の隅っこで、立ち尽くしていた。

ここを立ち去る勇気がなかった。

いつまでもここに残っていたい気がしたが、そうもいかない。

踏ん切りをつけて葬儀場を後にした、わたしの足取りは重かった。


あれから二日が経った。

少しは落ち着きを取り戻せてきたような気がする。

それにいつもでも落胆していてはいけない。


週末はわたしも群馬に行こうかと思う。

そして元気に歌姫と、いつでも夢を、を歌おうと思う。


2016年02月28日。


吉右衛門。


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