吉右衛門の闘病日誌、リハビリの日々、の巻。
2012年01月20日、
今日は手術を受けてちょうど三ヶ月目の日。
定期検査検診とリハビリの為、東京大学医学部附属病院へと向かう。
午前9時、
病院へ到着して直ぐに手続。
その後、X線、心電図、血液の順で検査を受け待合いに腰をかけ、
診察を待つ。
今日も多くの患者さんが来て、待合いは大賑わい。
ココではボランティアの方が数名、案内係を努めていて、
フロアの案内やら書類の書き方の指導し、
世話を焼いてくれているのだが、何せ患者の方が多いから大変だ。
それにも拘らず、
中には案内とは関係のない話を延々をしている年配者もいる。
これは想像だけど、ご家族と離れて過ごされているので
キッと誰かに話を聴いてもらいたいのだろう。
それをキチンと受け留めている姿には感心させられた。
それとだ。
もしここに昔のガッコ時代の旧友が居たら、
オレの事を気付いてくれるのだろうか?。
こちらが気付いて「オイ、田中っ!」と、声をかけても、
「貴男、誰ですか……?」と言われてしまいそう。
学校出てから既に40年、この変わり果てた姿を見て、
オレだと気付く奴はいまい。
オレだけではない。これが彼女とも成ると、
ウチの婆さんを見る限り面影すらないだろう。
今更乍ら思うけど、
彼女等は今、何処で何をしているのだろう。
恐いものみたさではないけれど、
ちょっとだけでも覗けるものなら覗いてみたい。
こんな事を想い含み笑いをしていたら、
「吉右衛門さーん、お入りください」と、呼んでもらえた。
10時半、
問診が始まった。
先「どうですか、お変わりないですか……?」。
吉「まだ、長く生活すると疲れるのですが、前回(11月上旬)より大分向上してきました」
先「検査結果も悪い方にはいってないようですから、もう暫く大事にしていてください。他に何かありますか?」
吉「あのお実は、最近釣り場の看板を作って販売しているのですが、前回は、駄目、と言われた釣りを始めてもいいですかっ?。日溜まりの釣り堀で4、5時間程度でいいですから…」。
先「まあ、いいでしょう。そのかわり水分の補給は充分に、呉々も脱水には気をつけてください」
やった!。釣りが出来る。
11時10分、
検査を終え、今度はリハビリ。
こちらの方は始めてから2ヶ月になる。
現在正月休みを除外すると2週間で3回程度通っている。
ではリハビリで、何をやっているのか。
先ずは回復不足者仕様に付加が低く設定された、自転車を40分こぐ。
それが終わると続いてゴムを使った筋力トーレーニング。
これは手足合わせて6種目を各々15回、
更に足頚の伸縮とスクワットを各々20回。
これがキツい。
キツいのなんのって15回目を越えた辺りから、泣きがはいる。
こんなにキツく辛いメニューも続けていれば、
いつか克服出来る時はくるのであろうか。
コーチ曰く。
筋肉を兵隊に例えて、今、働いているのは
1000人いる兵隊のうち100人しかいません。
だから寝ている残り900人を起こし尚かつ、
ひとり一人を強く鍛えれば出来ます。
分かり易く言ってもらえた。
この彼はスポーツマンだし思いやりもあるし、すごい好青年。
そうだ、いつかオレが仲立ちしてペンキ屋に紹介してやろう……。
12時40分、
病院を後にして食事に向かう。
オレはどんな苦境に立たされても食欲が衰えた事は無い。
それは肉体的にも精神的にもだ。
今日は湯島へ担々麺を食べに行くつもりで、
とぼとぼと向かっていると、
道中、俄にトンカツが食べたく成ってきた。
そしてその思いが強く成り、
食べたくて食べたくて堪らなく成ってくると、
頭のなかで担々麺とトンカツとの壮絶なる戦いが始まった。
結果はと言うと、
何の為に自転車をこいで筋力トーレーニングやっていたのかっ!、
との天の声を聞いて初心貫徹、担々麺が勝った。
己の僅かな良心の存在に満足しながら店に着くと、衝撃のコメント。
店員不足の為、不定営業となっています。だって。
http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13042564/
あの名店がねえ。
以外な事態に陥り乍らも、思った。
これで堂々とトンカツが食える、と。
http://gourmet.walkerplus.com/……461011127/
お仕舞い。
2012年01月29日、
吉右衛門。