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第十一回釣行 2010年06月17日(木)
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これまでの釣行記(へら鮒釣り) 2009年〔三島湖〕

晴れ。凪ぎ。
気温28度 水温21度 満水? 澄み。
峠坂 赤松。
豊英ボートセンター。 

前回釣れたので、その気になっていたが、馬脚を露す。
やっぱりオレはヘボだった。の巻。

今月から、年頭の抱負通り.数年ぶりに営業に出歩くように成った。この年で再び営業がやりたく成るとは思ってもみなかったのだが、何と言うか、日々が楽しい限り……とは言っても、太ったオヤジが老骨に鞭打って訪ねても売れないのは必定。そこで、そのハンデを補うべく、職場で一番清楚なお嬢さんに助っ人として同行してもらっている。これが又楽しいのだ。
業績は、可哀想なくらい儲かっていないが、よい汗をかいて精神状態は、絶好調。
不況ナレ共我意気軒昂也。

四月の人間ドック以来、釣行は寝溜めの出来る翌日の月曜日か、翌日が寝て過ごせる金曜日と決めていたのだが、今回は禁を破った。理由は急に豊英湖に行きたく成ったから……。
ご存知の通り豊英湖は金曜日が定休日。そして今日が梅雨の晴れ間に成りそうだったので、禁を破って決行した次第。
過去に豊英湖で竿を出した事は四回。釣果はと言えば、今年二月のタツボ検量台が五枚、昨秋の峠坂赤松も五枚、一昨年初春の峠坂の出っ張りでは二枚。其の前は遥か昔に本湖の何処かで八枚程度……と言った具合。なにせ記憶の中で二十枚程度しか釣っていないのだから、悲惨の極み。そこで今回は、何とか積年の怨みを晴らしたいのだが……。

いつものように家を出て、いつもの道をいつもの所に寄って、午前五時半に現地到着。女将さんに料金を支払い愛車を桟橋上の駐車場に移動してみると、停めてある車輛は七台。そこから出漁している漁師の数は十名と想像する。
早速、意気揚々と桟橋に下りて舟に乗ろうとするが……ココは管理がなぁ。結局、昨日使用した方の温もりが残っている舟に荷を積載して、行くアテも無く、出航。定刻より三十分の遅れだ。
取り敢えず、上流方面に向かって漕いでみると川又の両岸が無人。一瞬、入釣も考えたのだが、この様な横綱の入釣するポイントにオレが舟を留めちゃマズいだろう、まさに猫に小判。名ポイントを汚すのはよそう。さっさと諦めて取舵をきり松節方面へ向うと、左岸に二名。そのまま進んで川又橋を潜ると……峠坂。更に進んで自分にとっての処女地である松節まで行こうと思ったのだが、何だか急に面倒に成って、目の前の赤松に舳先を結ぶ。

この時間で早くも汗が流れてきた。今日は暑く成りそうだ。
落ちついて汗を拭っていると、正面数カ所から流れ落ちる滝の音が涼しい。更に鳥のさえずる声も重なってBGMとロケーションは最高。言う事はない。
然し、先程から憂いているのだが、魚の気配がまるで無い。
前述のように、ココでの実績は全く無いのだから、端から嫌な予感。嫌だよ、積年の怨みを晴らすつもりが、五枚では……。

ブツブツ言いながらも準備にかかる。
餌は、前回使用した商品の姉妹品で新製品の「両団子B」。
前回の釣行記で爆釣Aと記したが、あれは誤り。正確には「両団子A」。失礼しました。
今回も読みながら作成。先ずは表面に、「混雑時に有効!」とあるが、今の状況はその反対。周囲には.ひとっこひとり居ない。
裏面へと進む。
・最初はエサが持たない状況が続きます。(なじみ幅が出ない)
 これは麩の粒子が潰れずに水中で吸水を続けているため、膨ら
 み過ぎて割れ落ちる現象が起きるからです。
・この段階で手直しをすると、失敗の原因になります。
 そのままエサ打ちを続けてください。
・へらが寄ってくると、エサが持ち始めなじみ幅が出てます。
 膨らんでいたエサが拡散されエサの芯が残りだすためです。
・まとめ。
 なじみ幅が出るまでエサの手直しはせずに、そのままの状態で
 コンスタントにエサを打ち返していく事が大事です。
読んでいて、わけがわからなく成ってきた。
何で、魚が居ないと割れ落ちるのに、へらが寄ると芯が残りだすんだ?。
この説得力の無い説明書きの内容を、真剣に考えていたら、頭が痛くなってきた……。まぁ、とりあえずやってみよう。

◯本日のデータと予定。
・目標/前回の余勢を駆って、三十枚。
    団子と角麩で各十五枚。
・竿 /朱門峰 凌13尺。
・浮子/忠相グラスムクトップ10番。
・鉤素/450粍+600粍。
・餌 /両団子B。
・予定/団子と角麩のミックス作戦。
    06:30〜団子。
    12:00〜角麩。
    大凡15:00、納竿。
    納竿後松節方面を見学に行く。

午前六時半。
希望と不安が交錯するなかで第一投。
袋の説明書き通りナジミ巾が出ない。これで良い筈なのだが不安で仕方がない。投入数投で早くも餌の廃棄を考えたが、思い直して継続。すると、浮子の直ぐ下に魚影が見えてきた。
ホッ、魚がいたぞ。
午前七時。
俄に水面が賑やいできた。
魚の中には浮子の下で粉を吸うだけでなく、元気に跳ねたりしているヤツも現れた。所謂、モジリも活発化してきて期待で胸も膨らむ……なんだか釣れそうだ。
そして待望のナジミが出だした。説明書きだと、この状態で棚が出来た事に成るのだが、書いてある事は嘘ではなかった。可成り強い魚信が出て一枚目獲得。午前七時五分。
釣れたので安心したが、結局この餌はわからない。
二枚目を釣ったあたりで、ちょうどワンボール(400cc)攻撃が終わったのでヤメてしまう。
次は、前回のポンプロープで好成績をあげた餌。大いなる期待をもって臨むと、投入して直ぐに二連荘。
一気に行くぞ!。と思ったが、その反対……行かない。
なんとなく今日という日に不安を感じだしたが、まだ始めたばかり。今度は竿を交換して、11尺が登場。
午前八時。
この交換が吉と出て、再び上昇気運に乗る。ド.ド.ドッ!、と言うわけにはいかないが、ボツボツ釣れて……いい感じ。
然し、これも続かない。九時半迄に七枚追加して、またもや失速。失速しだすと浮子が動かなく成るのが辛い。
午前十時。
気分を変えて17尺が登場。
後から思うと、これが岐路だった。結論から言うと、この選択が凶と出て、魚に遊んでもらえなくなった。
浮子に変化が無くなり暇を持て余していたら、遊びに来てくれたのが縞模様の鴨(?)。オレの顔がヤクザ顔なので遠巻きにして近づいて来なかったのだが、団子を投げてやると、積極果敢に寄ってきた。そして、馴れてみたら、意外と図々しいヤツで舟の縁をクチバシで叩いて餌を催促する始末。
鴨と遊んでいたら、「痛っ!」足をかじるヤツがいる。
誰かと思ったら蟻。何処かから紛れ込んでいたのか?……そうじゃない。縄を結んである松の枝から集団でゾロゾロと乗り込んできている。もしかしたら何十ではなく、一桁違う数が既に入り込んでいるのではないか……。欲しいモノを持ち帰るのは一向に構わない。然し、オレは十五時には縄を解いて桟橋に帰るから、其れ迄に積み出しを終えて下舟してもらわないと仲間の所に帰れなくなるぞ……。これを彼らにどの様に伝えればいいのだ……。言葉が通じないので、通り道の松の枝に粉を一摘み置いてみた。これは名案で功を奏したかにみえたが、別働隊が乗り込んでくるので、あまり効果があったとは言えない。
午前十一時半。
鴨だの蟻だのと遊んでいる間に釣った魚は二枚。
朝からの合計は十三枚。そういえば九枚目の魚が今期通算二百枚目だった。百枚目が前々回の中島岬だったから中一回で百枚を釣った事に成る。年頭では考えられないペースなのだが……今日は厳しい。なんだか、返り討ちにあいそうな展開だ。

正午。
本日天気晴朗ニテ波ハ無シ。
毎回ココからは決まり文句の、「本日天気晴朗ナレ共波高シ」と記するのだが、今日は無風。
鏡のような湖面に、9尺竿と角麩で挑む。午前の部が目標に二枚届かなかったので、午後の部では、それも補うべく十七枚が目標と成る。今年の角麩は好調なので、期待は十分。
十二時半。
何やら不吉な予感。
角麩にしてから三十分。魚信どころか浮子がピクリともしない。
竿が短いのかな?。不安が過るが見切りをつけるには早いだろう。もう少し、もう少し、と言い聞かせながら浮子を眺めていると、やっと動いた。然し、とても魚信とは言えないような湿気った動き。それでも、これに反応しなければ合わせる動きが無い。仕方がない、期待度ゼロで合わせてみると……豈図らんや、魚がかかった。ラッキー、と喜んだのも束の間、魚が銜えていたのは上の針。うーん、厳しいな。
前途に不安を感じたが、その通り。以後も浮子は動かず。
十三時。
性懲りもなく、竿を11尺に延長して再び角麩で挑む。
微かに期待をしたが、通りすがりが一枚釣れただけに終わる。
最早これ迄。角麩の不発を知る。

十三時五十分。
目標の三十枚は諦めた。然し、せめて二十枚は釣りたい。
餌を団子に戻して最後の挑戦。
本日只今迄の釣果は十五枚だから、残りは五枚だ。
それにしても、魚にヤル気がないので、浮子は動くが決め手が無い。これを釣るのがへら鮒釣りの神髄なのであろうが、自分には無理難題。
それでも、一時間で四枚が釣れた。
残り十分で一枚釣れれば、修正目標達成。
ひたすらに頑張るってみるが……成就とは行かず。
十五時。
延長戦に突入。松節は、又.何れと言う事で……。
後一枚、後一枚、と呪文でも唱えるように竿を振るが、どうにもならず。
十五時半。
釣れる予感も無いが、情熱も無くなった。よって本日の魚釣りは終了。納竿と相成る。
昼間の予感通り、返り討ちにあってしまった。
前回釣れたので、いい気になっていたが、馬脚を露す。
やっぱりオレはヘボだった。

桟橋に上がって帰り支度をしていると、朝、姿を見かけなかった渋めの管理人さんに声をかけてもらった。
管「どう、釣れた?」
吉「十九枚です。他の人は如何でしたか?」
管「知らねえよ、今来たんだから……」
吉「管理人さん、ヤメちゃうの?」
管「ヤメちゃうよ。もう、年だもん……」
吉「何年くらいやったのですか?」
管「二十、いや三十年以上か……」
吉「……。又、来ますから居てくださいね」
管「うん」

こんな会話をしていたら、妙な感情が湧いてきた。
男が同じ仕事を三十年以上も続けるって大変な事だ。
管理人さんの表情とお顔の皺に、今日迄の艱難辛苦をうかがえて、なんとも言えない気持ちに成った。
滅多に来ない余所者のオレが言っちゃいけないけど、雨が降っても、風が吹いても豊英湖を見守ってきたんだな、と思う。
ちょっと、早いけど、お疲れさまでした。
管理人さんが居るうちに又来ます。

お仕舞い。


釣果13尺天々・両団子 4枚(06:30〜07:45)
11尺天々・両団子 7枚(08:00〜09:45)
17尺天々・両団子 2枚(10:00〜11:30)
9尺天々・角麩  1枚(12:00〜12:45)
11尺天々・角麩  1枚(12:50〜13:30)
11尺天々・両団子 4枚(13:40〜15:30)

合計 十九枚。
八寸五分〜九寸五分。

◯2010年データ。
  ・釣行回数/11回。
  ・釣果/210枚。平均/19.10枚。
  ・次回は七月六日 戸面原ダム 石田島。

  2010年6月28日(月)
吉右衛門  


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