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第十三回釣行 2010年07月23日(金)
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これまでの釣行記(へら鮒釣り) 2009年〔三島湖〕

快晴.夏日。明日は無風、午後から風。
気温33度、水温27度、減水1.5m 澄み。
豚小屋看板下。
三島湖ともゑ釣り舟店。

ー釣行百回記念ー
何回やっても、やっぱり、
「日が暮れて、道なお遠し」だった。の巻。

今回の釣行が三年前に始めた魚釣りの、ちょうど百回目。
一回目が2007年04月10日だったから、達成までの道のりは、足掛け三年三ヶ月と十三日。それを日数に直すと約千二百日位だから、その間、十二日に一度の割り、で魚釣りに出かけた事に成る。
最初の頃を振り返ると、こんなにも熱が入り、頻繁に出かけ、
マシテや釣行記まで書く、事に成るとは思いも依らなかった。
いやはや、我が事ながらにして驚いてしまうのだが、この調子だとこれからも、終着駅迄のライフワークとして続ける事に成りそうだし、また是非そうさせてもらいたいと思う。

今回は百回目記念なので、過去、一番お世話になった場所に入釣しようと思う。となると今更改める事なく、一番は当然、三島湖(過去99回中74回)になるのだが、内訳迄はわからない。そこで過去の記録から詳細を調べてみると、豚小屋の29回がトップだった。更に豚小屋全体での内訳も調べると、看板マスの20回が最高だったので、わかりやすく記すと、
三島湖→豚小屋→看板マス。と言う事に成る。
序でに、二番はと言うと桟橋の15回だったので、過半は、ともゑ釣り舟店周辺で、ウロウロしていた事に成る。

午前四時。
本日の本命、三島湖豚小屋の看板マスを確保すべく、出立。
無事確保出来ればよいのだが……。
……………………。
午前五時十分、三島湖ともゑ釣り舟店到着。
無事の確保を願った割には、今回も端から遅刻をした。
麓の雑貨屋さんで長話をした事に禍根を感じながら、料金を支払って店を出たオレの目に飛び込んできたのは、
アッ!と驚く、無人の光景。
豚小屋にも六郎沢にも誰も居ない。駐車場の車両の数からして十数名は出舟している筈なのだが……。

何人の抵抗も受けずに目的地を無事確保。
先ずはパチパチと写真を撮っていると、いろいろな事が思い出されてきた。初めて三島湖に草鞋を脱いだ時の事やら、思いがけない幸運で一束釣った事、生意気にも自信満々で竿を入れたら木っ端微塵にその自信を砕かれた事……思い出は尽きない。
ちょっぴり感慨に耽りながら、仕度にかかる。

釣行記写真
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竿尻から画面中央に看板を据えて、撮った。

◯本日のデータと予定。
・目標/三十枚。
    団子と角麩で各十五枚。
・竿 /朱門峰 凌11尺。
・浮子/忠相グラスムクトップ9番。
・鉤素/450粍+600粍。
・餌 /オールマイティ×2+グルダンゴ+ミッド+水。
    (粉はカップにスリ切れよりチョイ小盛り)。
・予定/団子と角麩のミックス作戦。
    06:10〜団子。
    12:00〜角麩。
    蛍の光が流れる頃に、納竿。

準備が出来て、釣行記を書く為のメモを探したら、無い。昨夜、前回の釣行記を書いていたので、どうやら家に忘れてきたようだ。
仕方が無い、メモは携帯電話で代用でしよう、と思ったがコレも無い。電話はさっき使った覚えが有るから、車に忘れてきたに違いない。然らば、今日はメモ無しで頑張るか……と思った途端に仕事での電話予定を思い出した。
面倒くさいなぁ。
準備を終えて、さぁこれから、と言う時に桟橋へ戻り尚かつ、あの階段を登って駐車所迄を往復するなんて、考えただけで目眩がする。然し、こちらズル休みで遊びに来ている身。四の五の言わずに取りに行かねばマズいだろう。

苦痛で顔を歪めながら駐車場往復を敢行。
なんだか、ひと仕事、ふた仕事、と言うよりも一日のエネルギーの半分以上を使ってしまった感じ……。
それにしても、前回の戸面原のロープといい、そうは思いたくはないが、遂にオレもヤキが廻ったか。
…………。
息が整ってから、第一投。
アレっ?、浮子が水没した。おかしいな……首を傾げながら、更に数回やってみたが、何れも水没。
何か変だ。動きを止めて餌落ち目盛の確認をしてみると……やっぱり、位置が大きくズレていた。
前に、この竿と浮子のペアで遊んだのは、何時だっただろう……そうだ、峠坂の赤松だ。
あの時は、ちっとも異常を感じなかったから、使った後で水を含みでもしたんだろうか。まぁ、何でもいいや。
早く釣りがしたいので、応急的に錘を切り落として調整しよう。

午前七時。
とんでもないロスタイムに見舞われて五十分も損をしたが、何とか始動出来る所までこぎつけた。
そして、第一投投入。
やれやれ、と思ったのも束の間、今度は浮子がなじまない。強く圧を加えるとキチンといくのだが、バラけ易く調整すると駄目、なじまない。魚の仕業なのか、エサが割れ落ちているのか、想像をしてみたが、そのどちらかでもない様子。
再び訪れた疑問の展開にブツブツ言いながら悩んでいると、上げた竿に手答え。どうやら魚を掛けたようだ。この抵抗具合からしてシッポだろう、と思ったが針はしっかり唇に刺さっていて、玉網で掬ったのは九寸。午前八時の出来事。

こんなのって……面白くない。
釣れないオレが贅沢を言っちゃいけないのは、百も承知。
然し、オレにだって、へら師としてのプライドぐらいはあるから、浮子の動きに一喜一憂しながら魚を釣りたい。
依って、カウントを入れる事への躊躇いは感じたが、今日は釣果零でもおかしくない展開。ココは恥ずかしながらも、カウントさせてもらおう。
偉そうな事を言いながらも、結局は自分にはプライドの欠片も無い事だけが、確認出来た。

それにしても浮子がなじまない。
もしかしたらエサの作り方を間違えているのではなかろうか。
原因としては、粉がキチンと吸水していない事が考えられる。
思いたったが吉日。エサの作り直しをやってみる。
そこで、今度は配合している粉の中で集魚要素の強いモノを先に吸水させてるべく、粉+粉+粉+水→五分間放置+粉、の順で作ってみると、出来た。なんだか改善の気配が感じられる。
改善出来た事は喜ばしいが、この製品は一昨年の秋から使っている。これ迄の配合ではこんな事は無かった筈だが……。

浮子の浮沈の問題はなんとか改善したので、早速の反応を期待したが、期待ハズレで無反応。然らば、次なる手段は鉤素の延長。600粍+750粍としてみたが、
アレっ!、今度は振り込めない。
おかしいなー。と思った瞬間、ハッ!……と気がついた。
すべてがわかった!。理解出来た!。
オレは間抜けな事に、11尺の竿に、13尺用の仕掛けを結んでいたのだ。だから、番手違いで浮子が沈んだり、魚の取り込みに苦労をしたのだ。結果から言うと、11尺の竿に2尺の馬鹿を付けていた事に成る。ココで馬鹿なんて書いていると誰かに、
「馬鹿はお前だ!」なんて言われそうだが、
「ハイ!、馬鹿は私です」。
いやはや、開始して約ニ時間の間、これに気付かず釣りをしていたなんて……。

釣行を百回重ねても、このザマ 。
果たして、陽が昇る事はあるのだろうか。
ちょっと暗澹たる気分で、すっかり意気消沈してしまったが、
まぁ、これは今に始まった事ではないのだから諦めよう。
このような時こそ、気分転換が必要。
一服しながら周囲の状況を書き出してみると、
天気は晴朗でほぼ無風。然し、何故か下流から上流に向かって流れがある。釣り人の配置は、豚小屋は上から下までズズイっと無人。然し、ど真ん中に何回やっても上達しないヤツが一人。
ヘボの真後ろには、番頭さんと推定年齢25-30位のブラックバスから転向してきた方。そして更にそのロープの最下流辺りに二人連れ。これがすべてだ。

釣行記写真
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傘の陰から撮った、長閑な豚後屋風景。

夏の日差しが気持ち良く降り注いでいるのに、餌を作る度に気持ちが暗く成るのは、何故だ。
もう、まったく釣れる気がしない。義理で時々釣れるだけ……。
そして時は流れ、番頭さん早上がり。
「ヤメちゃうんですかー」。
「うん。今日は悪いね。十二枚だったよ」、だって……。
この時ハッキリとわかった。
何故、豚小屋が無人であったのかが。

正午。
本日只今の釣果は六枚。
ココからは角麩の時間だが、たいして釣れないだろう。
もう、釣果はいいや。
適当に豚小屋の夏を楽しんだら帰ろう。そんな、悠長な姿勢で臨んだら、その通りの展開と成った。
バラケへの反応は感じられるが、魚信は皆無。
やっぱりね。今日は不発だ、と思っていたら……ホッ。浮子が消し込んだ。そして、空振り、空振り、的中、的中、と続き三枚が釣れた。
オッ!、角麩の本領発揮かと思ったが……冷やかし。
再び沈黙の時間が到来。
又、この沈黙が長い。果てしなく続く暇な展開。角麩でありながら、グリップから手を離したって大丈夫……何も無いのだから。
今年三島湖に来たのは七回目だが、過去に釣果二十の壁を越えたのは一回だけ。そして今日もショートする事は必定。
未熟者のオレが言っちゃいけないけど、年々釣れなく成ってきた気がする。最初の年は分けもわからないながら、団子で三ツ沢や桟橋で半束を釣った事だってある。翌年も其れなりに釣れたけど、昨年あたりからパッタリと釣れなく成って、ちょっとオレの技量では、如何ともし難く成ってきた。
それと釣り人の数が減少してきたのも気に成る。最近は例会の開催日を回避して来るのが常と成ってきたから、空いているのは当たり前と言っては当り前なのだが……それにしてもねぇ。

午後十三時半。
どうやら釣れないのは、オレだけではないらしい。
六郎沢ロープの下流の二名の方は、豚小屋の下流側に移動して来たが一時間程でヤメてしまったし、番頭さん若い方ペア、も今は居ない。周囲で釣りをしているはオレ一人。
豚小屋地区最後の砦で頑張る。と言えば聞こえはよいが、なんだか取り残されたような気分。

もう既に頭の中はヤメ時の事だけ……。
さて、いつヤメるか、と思案していると、七十分の沈黙を破って釣れた。そして、空振りが二回続いた後に、またしても二枚が連荘で釣れた。これで十二枚。数時間前に引揚げた番頭さんに釣果に並んだ。苦節三時間の出来事。
更に三十分が経過して、二枚が釣れた。合計十四枚。

これで投了、とするか。
いやいや、今日は百回記念だ。十四枚だけで終わって仕舞うのは寂しいじゃないか。それに、蛍の光まで頑張れば二十枚だって釣れるかもしれない…………。
舟の上で大の大人が、あーでもない、こーでもない、と思案を巡らせていたが、結論が出た。
十四枚こそが、オレの釣果に相応しい!。
もうヤメよう。

やれやれ、今回も、
「日が暮れて、道なお遠し」だけに終わってしまったが、
其れなりに楽しんだから、良しとしよう。
道具の撤収が終わり、汗を拭ってから、看板に向かい、
今日迄の無事を感謝し、ペコリを頭を下げて桟橋へと戻る。

陸に上がり、若旦那に釣行百回の御礼と本日の報告をして、女房が喜ぶ玉子と、「暑いので体に気をつけて」なんて、優しい言葉を頂いて、一件落着。麓へとくだる。
次の101回目から、また新たな気持ちで頑張る。

お仕舞い。


釣果11尺天々・両団子 6枚(07:00〜11:45)
9尺天々・角麩   8枚(12:00〜14:45)

合計十四枚。
九寸〜壱尺壱寸五分。

釣行記写真
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この日の結果。(7月23日欄参照)
前日の例会では大名人が優勝されている。
(スポーツ新聞の記事より抜粋)

記事掲載のPDFデータはこちら > > >

◯2010年データ。
  ・釣行回数/13回。
  ・釣果/253枚。平均/19.46枚。
  ・次回は七月二十六日 戸面原ダム 宇藤木橋向こう。

  2010年7月25日(日)
吉右衛門  


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