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第八回釣行 2009年06月12日(金)
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これまでの釣行記(へら鮒釣り) 2009年〔三島湖〕

快晴。
水温20° 減水0.2m 澄み。
鳥小屋下。
ともゑ釣舟店より出舟。 

竿を何度も替え乍ら奮闘していたら、隣の名人に‘品評会に成っちゃったですね’って云われてしまった。の巻。

前回の釣行記に写真の掲載が出来なかった。
カメラを忘れたからではない。昨年秋以来ズッと豚小屋下ばかりで釣りをしたので、新鮮と思われるカットがなかったからだ。

昨年春、事情が有って、内容不問で月に数回更新をする事を条件にホームページを作る亊に成った。
お題を決めるにあたっては、自分は仕事と野球しか知らない狭小な世界で生きてきたので、当然、野球と云う事に成るが、如何せん公式戦全部を書くのは大変だしオフシーズンの空白も長過ぎる。そこで、始めたばかりの、釣りを題材にする事にした。
以後、釣行と釣行記がセットに成り、不器用な性格も加味されて、釣りに行って釣行記を書かなかった亊は無い。
正直、写真を挿入するのには分けがある。白状するが、其れ迄の人生において文章等は遥か昔の小学校の作文以来書いた事が無い。だからお茶を濁す魂胆も有って写真を用いている次第だ。

釣行記の事を考慮して入釣場所を選択するのは本末転倒だと思う。然し、毎度毎度の豚小屋下では仕方無いだろう。と云う事で、今回は其れ以外の所に舟を留める事を前提に千葉の自宅を出発。

四時四十五分、三島湖ともゑ釣舟店到着。
料金を払いに入店すると、東野英治郎と云うよりも西村晃演じる水戸のご老公似の気合いの入った人生の大先輩に声をかけられる。なんでも七年ぶりで三島湖に来たそうで、今日は昨日の例会の優勝者が出た鳥小屋へ行くとの事、暑く成りそうですが良い釣りをしてください。と丁重に応えておいて桟橋へ。
桟橋へ降りてみると出漁予定者は六名。正確には五人組と先ほどとは別の大先輩が一人。

当初、入釣予定地に別荘下と三ツ沢を思案していたが、到着が遅れて上流の釣舟店の様子が不明な亊、現在ココには自分も含めて七名しかいない事も含めて、本日の入釣場所を三ツ沢に決める。
五時二分前、荷を積載している間に出舟の合図が鳴って、大先輩はスタート。ここで遅れをとった事が本日の運命を変えた。大先輩に遅れる事数十秒でスタート。五人組は仲間を待っているのか未だ桟橋に。先行艇の軌跡を目で追うと進路は豚小屋ではなく三ツ沢方面で有る事は必至。現在、可成り距離は離れているが、先方の速度を考えたら、三ツ沢への視界が拡がる喉首(自分で付けた名称)あたりで差し切れそうだ。然し、そんな亊はするものではない、と戒める声がしてきた。そうだ、そうなのだ、自分は昔からこういった行為が苦手なのだ。
今日こそ、何とか四〇枚釣りたいので揺れ止めロープの脇に着舟したいのをグッと堪えて、大先輩の影を踏まない様に速度をゆるりと落として三ツ沢へと向かう。

案の定一等地はとられてしまった。
仕方が無いので二番目の揺れ止めに舟を着けてパンを食べていたら、桟橋に居た五人組がやって来た。―――なんだ豚小屋ではないのか。―――「三ツ沢でやるのですか?」と問うと、年に一度柏からやって来て、今回も泊まりで来たらしい。「では、パンを食ったら退きますから、ここでやってください」だって・・・・。
オレは馬鹿でないか。いつも釣れないのだから、場所だけは良い所を確保しないと駄目だろう。人サマに場所を譲れるような身分では無いぞ。だけど、随分と丁重に礼を述べてもらったし、滅多に来れない三島湖らしいので楽しく帰ってもらえば、それで良いではないか。しょうもない義侠心が仇と成る。

根無し草に成っちまった。
さぁ、どうしよう。救いは本日の出漁者で、現在、自分が一番下流域に居ることだ。
では、思い切って鳥小屋下にでも初挑戦をするか!、と一瞬閃いて鳥小屋へと向かう。
向かうと言っても、場所が把握出来ていない。周囲を見渡していると、魚が跳ねた。オジさんココだよ!。魚が教えてくれたみたいだ。ありがとう。行ってみるとロープがない。仕方無い、ともゑさんに電話。オーナーに場所を聞いたら、ポンプから上流の名称が鳥小屋ロープと云うそうで、ロープが緩いから気をつけて下さい、だって。少し下ったら、なるほどロープが張って有った。風が吹いても揺れない様に着けられる所が名ポイントだろうと探索してみると、岸から竹が突き出ている所が有った。では、そこに舳先を結ぼうと近づい時に、ハタと思い出した事が有った。最初に店内で会ったご老公が後から来るのではないか?。鳥小屋に行くと云うのを聞いてしまって、オレが先に来て一等地(?)に舟を着けていたら、どう思われるのだ。―――何だか、先回りした様で、後ろめたさを感じられずにはいられない。あの時オレも鳥小屋です。と云っておけば良かった。―――然し、あの時は鳥小屋へ入釣するとは露とも思っていなかったから仕方ない、一等地を避けて約20m下流のロープに着舟する。

舟をロープにを着けただけで、早くも、一仕事終えたような気分。周囲を見渡すと、これがなかなかの景色。
やっと準備にかかる。持参した竿は偶数の8尺から18尺迄6本。仕掛けは天々が10尺と12尺、浅棚は12尺だけ。鳥小屋の魚は大きいと聞いているので、どーせ釣るなら深い所から、と18尺を用意。仕掛け作りに精を出していると、宣言通りご老公登場。場所を聞いて来たらしく、暫く探索していたが、矢張りだ、竹の有る場所に入釣。予想通りの展開に移動しておいて良かったと、安堵。
自分の方から一日お世話に成る事と、下手でいつも釣れない事を話すと、◯◯へらに27年無欠で所属していた事、明日の試釣に来ている事を話してくれた。。自分は業界の事はよく知らないが、◯◯へらがメジャーだと云う亊位は知っている。大ベテランなのだ。飛行機乗りで云うと真珠湾からミッドウエー、ラバウル迄転戦した歴戦の有かもしれない。

釣行記写真
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この日入釣した鳥小屋下。

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朝の三ツ沢方面を望む。

閑話休題。
六時三〇分、準備が出来た。
竿と仕掛けは18尺の天々、鉤素尺半+二尺。餌は本日も両団子の一本勝負。
「お初です鳥小屋下、お手柔らかに」と丁重に挨拶をして開始したら、返答ヨロシク二投目で消し込み。空振りしたものの期待に胸が膨らむ。
膨らんだ胸が萎むのは早かった。釣れる様な釣れない様な展開。ウダウダやってやっと釣れたのは七時丁度。透かさずご老公より「竿はいくつですか?」「18です」
いつもは好調な時間も今日は其の限りでは無い。八時迄に釣れたのは二枚だけ。焦れる展開に、餌を定番に変更。すると今度の一時間で釣れたのは五枚、針に掛かるのは強烈なズバっと消し込む魚信ばかリで、他の魚信は全て空振りだ。
九時丁度、全ての魚信が無く成った。精神不安にかられてきた。竿を替えようか、いやもう少し様子を見よう。自問自答が続く。偶に魚信るのは落込みばかリ。馴染むと浮きは沈黙する。魚は上か?。
18尺の竿で二尺の鉤素で探っている。と云う亊は、18尺ー(二尺×2)=14尺で、妥当な竿は14尺に成るが、残念でした仕掛けが無い。仕方無いので此処は12尺で代用する亊にしよう。

九時三〇分、此処迄釣れた魚は七枚。
竿を12尺、鉤素を尺半+二尺に変更して再開。
間もなくご老公より「何尺にしたのですか?」「12です」
期待しての竿替えだったが、いざ打ち始めたら、がっかりするほど魚信が無い。それでも釣るには釣ったが、今後に不安を覚える状況。確実に悪い方向に流れているのを確認しただけ。
結局二時間やってギブアップのハメ。釣った魚は三枚のみ。
この釣果では昼休みなどと悠長に構えてはいられない。運良く職場からも連絡が無いし、急いで8尺の朝棚の仕掛けを作り、敗者復活を狙う。

正午、突貫工事で作成した仕掛けで再々開。
又も、ご老公から声が飛ぶ「随分と短くしましたね。何尺ですか?」「8尺です」
餌打五分で狙い通り釣れた。してやったり、狙い通りに亊が運んだ喜び。ああ、この快感!
さぁ一気に行くぞ!、俄然盛り上がるも、釣れたのは、この一枚だけ。8尺の浅棚なんか、魚に釣りをしているのがバレてるのではないか。偏光レンズで湖面を覗くと、餌の沈下軌跡がミエミエだ。
結局これも空振りの山を築いて撤収。十二時四〇分。

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快晴の昼間、ダムサイド方面を望む。

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快晴の昼間、三ツ沢方面を望む。

十三時一〇分、16尺で最後の勝負に挑む。こんな風に言うと聞こえはよいが、本日只今迄の釣果は十一枚。目標四〇枚が聞いて呆れる。今回16尺を出したのも、適正と感じたからではなく、仕掛けの無い竿が14尺と16尺だったので16尺を選んだだけ。そもそも8尺竿で上層に散々魚を寄せておいてコチラの都合で16尺にしたら魚も困るだろう。
魚の困る顔が目に浮かぶ。想像以上に魚信が無い。
十四時一〇分、餌打一時間、通りすがりのお馬鹿さんを一枚だけ釣って、完全に戦意喪失、ギブアップのハメに。もうどうでも良いから十五時丁度に納竿しよう、と心に決めて続行。

十五時丁度、納竿の時間が来た。撤収を始める。雑然とした舟上を整理し終えて竿を上げたら針を銜えた魚が付いて来た。???、何で釣れたのか分らない。然し、なんでもいいから一時間ぶりに釣れたのは嬉しい。

景色はよいし、三ツ沢から吹く風も気持ちがよい、帰るのが勿体なく成ってきた。よって延長戦に突入。
延長戦と云っても戦意は無いので、風に吹かれてボンヤリと浮子を眺めているだけ・・・。放置した浮子が餌が無く成る寸前にツンっと動いた。そして何となく竿を上げたらまた釣れた。先ほどのも同じだった。もしかしたら餌落ち前で釣れるのではないか?、心に生じた疑問を解消すべく、相撲のリプレーよろしく施行してみると三たびの釣果。
疑念が確信にかわった。餌落ち迄待つのだ。朝からズッとズッと、一節戻して餌を切り続けて来た。これは間違えだったのだ!、餌落ち迄待とう。不慣れ乍らも「待ち釣り」とやらを敢行したら納竿の十六時迄の一時間で一〇枚も釣れた。なんか九死に一生を得た感じ。
そうそう、沢山釣れ始めたら、ご老公に恒例の「何尺ですか?」を聞かれた。「16です」と答えたら、「そうですか16尺ですか、なんだか品評会に成っちゃいましたね」だって。

撤収してから、ご老公に一日の御礼と明日の優勝を祈念して、桟橋へ帰舟する。
お仕舞い。

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ともゑ釣舟店より。

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筆者の夏帽子。

夏が来ます!。
みなさまにおかれましては
炎暑から身をまもり、良い釣りをなさって下さい。
また、
今夏、筆者は毎度この帽子を被って釣行しております。
私の馬鹿面を見かけましたら、是非お声がけください。
毎度の駄文長文失礼しました。

釣果18尺天々 7枚(06:30-09:20)。
12尺天々 3枚(09:30-11:30)。
8尺一本半 1枚(12:10-12:40)。
16尺天々 11枚(13:10-16:00)。

合計 二二枚。
八寸〜尺二寸五分。

次回は、六月十九日 三島湖 鳥小屋。



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