晴天。
水温不明 満水。
戸面原ダム 石田島。
戸面原ボートセンター。
夏の戸面原ダム。本湖に浮かぶ小さな島.石田島で釣りをしたぞ!。の巻。
春に戸面原ダムを訪れた時の亊。杉林での釣りから桟橋に戻り、本湖を見ると素晴らしいロケーションの島を見つけた。思わず見蕩れてしまい、管理人さんに「夏はあの島へ釣りに来ます」と云ったのが今回の釣行のキッカケ。
そんな約束を果たすべく、今回の釣行先に選択したのが石田島だ。
この本湖に浮かぶ小さな島で釣りをすべく、事前に電話をすると管理人さんが覚えていてくれて「ビートルの人でしょ」だって。光栄です。ありがとうございます。
今期十五度目の釣行にして三島湖以外で糸を垂れるのは三度目の亊。それだけに士気も高ぶる。
戸面原ダムは千葉の自宅を出立してから、京葉の穴川インターに突入し富津中央経由で73kmの道程、これは三島湖よりプラス5km程度か。
五時十五分到着。
管理人さんに挨拶をしてから「自分はいつも釣れないので、釣れないのは平気です。今日はあの景色の良い島で釣りたいです」と云うと「最近全般的に釣れて無いんですね」「あの島でやるのなら、今日は東風なので島の裏側が良いでしょう。向って右側が宙、左が底に成ります」と説明を受ける。
それにしても、この人の腰の低さ、人当たりの良さはなんだろう。この仕事に就く前は凄腕の営業マンか、やり手のホテル等の接客係だったのではないか。
五時三〇分、桟橋を最後に離れ目的地の石田島へ出発。
景色を楽しみたいので姿勢を前向きにしてゆるりと櫓ぐ。昼の休みには上陸して島を廻ってみよう。などとワクワクしていたのだが・・・・・。
さて着いた。
―――アレっ、奥行きが無いぞ。これは島ではない。何と云うか地が隆起して植物が生い茂っているだけだ。
ちょっとガッカリ・・・・。と言ったって、今更仕方がない。諦めて舟を着ける。
着舟を終えて、竿の思案をしてたら、ガサッと物音がしたので振り向くと、奥行きの無い島の側面に人生の先輩、いや大先輩が登場して舟を着けていた。
これは若輩者の自分が先に言葉をかけるべきだ、と丁重に挨拶をすると、埼玉から来られて、釣り歴はモノ凄く長く、この池でも過去に数回の経験が有る、との事だった。
隣にちょっと心強い人が来たので、いろいろと伺ってみるとオレの入釣場所には立木が隠れている亊、本日の様な満水時には魚が散ってしまいどこが釣れるのかわからない亊、今日は型が見られれば良い方、とこんな不吉な事を云われる。
更に追い討ちをかける様に舟で往来している常連らしき方から「よくそんな所に入ったね。そこは根掛かりが凄いよ」だって。
管理人さんに聞いた場所から少しずれて舟を留めてしまった様だ。とすれば、舟を右に寄せる必要がある。然し、隣には大先輩が居るし・・・・、思案に暮れる。
本日これ迄に収拾した情報。
管理人さん「最近、釣れてないんですね」
大先輩「今日は、型を見られれば良い方だよ」
常連っぽい人「そこは根掛かりが凄いよ」
目眩がするコメントの連続に、竿を出す前から早くもギブアップの様相と成る。
六時三〇分、根掛かり覚悟の始動。
仕掛けが切れたら納竿後に回収すればいいや。どうやら今日は釣果零っぽいし気楽にやろう。
13尺の竿にベーシック系の団子をつけて餌打開始。
何故かナジミ巾が確保出来ない。沈下地点が底なのか、立木に掛かっているのか???。
餌の着水地点を五十五分の方向から〇五分の方向迄試してみた。真正面の〇〇分から左はトップが五節ナジム。然し、右へ打つと障害物が有るのかナジミ巾が出ない。
段々、要領がわかってきたぞ。
餌打開始六〇分、初めて浮子が動く。所謂、初魚信ってヤツ、ちょっとドキドキ感が芽生える。
次投、餌の表面を綺麗に丸めて投入すると、ツンッと鋭い魚信。しめた!、と合わせて針には掛かけたものの、残念でした、バレちまいました。
釣り上げる事は出来なかったが、魚が居る事が確認出来て、なんかこう力も湧いて来た。
更に二〇分後、再び鋭い魚信。してやったり、今度は無事に仕留める亊が出来た。掛けた瞬間は結構大きなサイズと思ったが、掬ってみれば玉網と同じくらいの尺程度。待望の釣果だ。七時五〇分。
釣果零の呪縛から開放された。毎度の事だが自分にとっては釣果が零と一とでは大きな違いだ。ひとり祝杯をあげつつ記念の写真迄撮る。
更に更にホっとひと息をつき継続すると、十五分後にも釣果。一枚目と同じ位のヤツ。
遂にその時、恐れていた事態に遭遇した。三枚目を釣り上げる時、魚に障害物に逃げ込まれて仕掛けが切れてしまった。然し、不幸中の幸い、命の次に大事な浮子.亀次郎の2番だけは目の前に浮いている、これを無事救助して、竿を11尺に交換して続行、九時〇〇分。
竿が替わったせいか、魚信もなくなった。
今日は開始早々、釣果零を覚悟させられていたのが、魚籠の中に魚を二匹泳がす亊が出来ている。だから浮子の動きが無くなっても、へっちゃらだ。
ここで初めて周囲に目がいく。正面左側には鉄筋コンクリートの建物、時々声が聞こえてくるが、あれは何かの施設なのか。
そして右前方奥には入り江らしき水路???。先ほどからあそこに何人もの漁師が消えて行く。キッとポイントが有るのだろう。その上の橋の赤は周囲との調和がとれている。
いやいや、着舟した時にはガッカリなんて書いてしまったが、案外絶景だぞ。戸面原百選の一景だ。
十時を廻った頃だろうか、嬉しい事に浮子が再び動き始めて釣れだした。
此処の魚はヘボに優しい。浮子が動きだすと、たいした苦労をする事もなく数投後には釣れる。それと体は尺程度でも力持ちが多いので玉網で掬う迄の格闘もなかなかだ。
浮子が動きだして数投後には釣れ、その後沈黙・・・・。これの繰り返し。そんなこんなで十一時三〇分の昼休み迄に釣れた魚は七匹、これは予想外の健闘と言っても良いだろう。
さて昼の休み、握り飯を頬張っていると、お隣の大先輩に釣果が有り、機嫌が良く成ったのか途端に饒舌に成り話をしてもらえた。
家に居ても退屈だから釣りに来ている。住まいは遠いのだが、昔はバスに乗務をしていたので運転は平気との事。現役時代一番忙しかったのは大阪万博の頃だったらしい。大阪万博と云えば、故三波春夫が
♪こんにちは、こんにちは世界の国から・・・♪と唄っていたあれだ。何時の頃だろう・・・・。
思い出したぞ、オレが高校二年の頃だ。とすると概ね二〇歳くらい上なのか。自分も二〇年後に車を転がして釣場に行き、舟を操る亊が出来るのだろうか。いやはや、今にして既にヨレヨレだから想像すら出来ない。
大先輩はいつまでも達者で釣りに来てください。
閑話休題。
正午、仕掛けを角麩仕様に替え余裕の再開。
三島湖で正午迄七枚の釣果では暗澹たる気分なのだろうかが、今日はルンルン気分だ。
前回の残り餌でバラケの炭団君を作り、第一投から下針に角麩をつけて打込み開始。十分後、早くも消し込みで釣れた。魚信は少ないが空振りも少ない。浮子が沈めば釣れる感じで十四時迄の二時間で十一枚も釣れた。
ここでも炭団君の威力に舌を巻く。本当に頼りなる一撃必殺の餌だ。
さぁ、納竿予定時間の十五時迄残りは一時間。展開はいつもとは全く違うが、お決まりの釣果二〇の攻防。張り切って続行。
なんでこうなるの。勇んで続行したものの十五時迄の六〇分。あえなく釣果は零に終わる。
隣の大先輩からは丁重な挨拶をいただいてお別れ。お気をつけて帰宅されて下さい。
自分も撤収し、入釣場所の写真を撮り桟橋へと急ぐ。
桟橋で管理人さんに今日の頭を聞くと、二十六、との答え。「キロですか???」「枚です」だって。
陸に上がり奥さんにも挨拶をして一件落着。
釣りの最中に気に成っていた、鉄筋コンクリートの建物を探索すべくダムを一周して帰路に赴く。
お仕舞い。
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入釣場所から見た赤い橋の上からの撮った入り江。
この何処かにポイントが有るのかもしれない??? |
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13尺天々両団子 2枚(06:30〜08:50)
11尺天々両団子 5枚(09:00〜11:30)
11尺天々角麩 11枚(12:00〜15:00)
合計 十八枚。
九寸〜尺弐寸。
次回は八月二十一日、ポンプロープで角麩で施行予定。
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