釣り人 吉右衛門のへら鮒釣り“釣行記”三島湖写真集へら鮒釣りの広場
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第二四回釣行 2009年11月06日(金)
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これまでの釣行記(へら鮒釣り) 2009年〔三島湖〕

快晴。
水温不明 満水 澄み。
戸面原ダム 杉林。
戸面原ボートセンター。

戸面原ダム最終戦。
朝靄が湧き立つ、仙人が棲む様な処に糸を垂らしたら、途轍もない幸運に恵まれた。の巻。

前回の三名湖は予想通りキツかった。
精根尽き果ててしまった。
然し、なんと云うか、それはひと仕事をやり終えた様な心地よい疲れだった。出来る事なら、また来年も元気で遠征したい。麦舟会長.来年も頑張ります。

少し前に暦の事を書いたばかりなのに、又もカレンダーが捲れて、残りは二枚と成った。
まさに光陰矢の如し。
残る釣行予定を記すと、戸面原ダム最終戦と豊英湖の峠坂.赤松での再戦。そして当月.来月と三島湖に行って全日程を終える予定。
其の先の厳冬期については、昨年は三ヶ月間の冬眠生活をおくったが、今年は未だ決めていない。只ひとつ言えるのは、三名湖から帰ってからは少しずつだが熱が冷めつつある模様。あの様に中毒的に釣りに行きたがる事は無くなって来た。

冒頭でいろいろと予定を書いたが、今回は戸面原ダムで石田島其の弐を敢行するつもりで、家を出てきた。
戸面原ダムで糸を垂れるのは今年四度目に成る。当初は四月十日.一回限りの予定だったのが、何だろう・・・管理人さんご夫婦のお人柄と素晴らしい景色に魅せられた。そして毎回.釣りを終えて麓へ下る時の充実感は三島湖のモノとは違った味わいが有る。好きなんだなあ・・・・。オレはこの釣り場が大好きだ。
然し、此所に行くには致命的な課題が有る。自分は舟付けと底釣りが出来ないので、入釣場所が狭小に成ってしまっている。これを来年は克服して隔月位で竿を出したい。

六時前、富津中央インターから現場に向かう途中の山々が美しいシルエットに彩られていた。なんとなく朝靄も出ていていい感じ。なんだか吉兆を感じる。
そして結論から言うと、今日はこの予感が当たる事に成る。

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吉兆を感じさせる湊川の夜明け。

戸面原ボートセンタ―到着。
管理人さんご夫妻に挨拶。
早速、戸面原ダムにおける今季最終戦を施行に来た旨を述べて、「石田島へ入りたいたいのですが、自殺行為でしょうか ? 」と聞いてみると、「いやぁ・・・・」だって。申し訳ないけど・・・・とでも言いたげな様子。「そんな事ないですよ。釣れてますよ」と言って欲しかったのに・・・・。
困ったぞ。予定していた場所に駄目が出てしまった。さぁどうしよう。オレにとっての残る入釣可能ポイントは二箇所だけだ。「では杉林は如何ですか?」と尋ねると、こちらの答えは「大丈夫。釣れます」だった。それでは、と早速、事務所に居た方達に行き先をリサーチしてみると重複者は居なかった。何と云う幸運。出舟前から名ポイント杉林を確保出来たぞ。ごっつあんです。

六時二十五分。
朝食をいただいて朝靄の中を出舟。なんだか仙人の棲む館にでも出向く様な幻想的な光景。もうこれを見れただけで、魚釣りはどうでもよく成ってきた。あまりの美しさにシャッターを切った。上手く撮れてたら年賀状に使おう。

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桟橋から望む朝靄の石田島。

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朝靄の宇藤木方面。

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朝靄の対岸トンネルワンド。

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朝靄の側岩.杉林。

案の定だ。今回も誰も居ない杉林で舟着けと準備に一時間も費やしてしまった。
もうこれだけで.ひと仕事を終えた様な感じ・・・。
ひと息つき乍ら、周辺を見渡すと、この絶景の光景は何だろう。これはこの世の景色なのか・・・。先程から見て来た光景でも此処が一番だ。
・・・・風が吹いて靄が動く。そこに露出した湖面には泡が無数に浮いている。もしかしたら魚が大集結しているのではないか・・・・?。

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絶景の正面絵。
幻想的な光景。

七時三〇分。
今から、この夢の様世界で釣りをする。
18尺の竿に最初からバラケとグルテンを付けて始動。
期待は大きかったが、浮子に変化が出てきても.なかなか釣れない。前回の様な大きな魚信と言うよりも、合わせたい魚信が無い。・・・・そして、やっと最初の一枚目が釣れたのは二十五分後。針に掛かったヤツは放流べら。キッと先週の金曜日(10月30日)に放された新参者らしい。放流したての魚は上流に向うと聞いていたのだが此所にも居るのか???。
そして次に釣れたのも新参者。さらに次の次に釣れたのも新参者。

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朝焼けの中で釣れた放流べら。

段々事態が呑み込めてきたぞ。
ヤッと今日の釣りの正体のなんたるかが分った。
オレは放流べらの棲家に糸を垂らしているのだ ! 。
然らばと、仕掛けを両グルテンに交換。・・・図星だった。これが功を奏して十枚目が釣れたのは八時五〇分。二〇枚目は九時四〇分。もしかしたら今日も半束が有るかもしれない・・・・。夢を見させてもらうには絶好の展開。
しかし、そうは問屋は降ろしてくれない。両方の針にグルテンしか付けていないのに浮子のなじみが悪化してきた。

十時〇〇分。
竿を14尺にして上針にはバラケを付けて再開。
十分後、今度は大きな消し込みで魚が掛かった。モコっ、と水面にデカ頭が出てきた。釣れたのは大きくて玉網からシッポが出てしまうようなデブ。面倒だから計寸はしないが、推定尺弐寸。
信じられない事だが今度はコイツ等が釣れだした。
今日はどうしたのだ ! 。最近善行等施した事は無いのに・・・・。夢なら醒めないで欲しい・・・・。至福の時を迎えた。
五〇分後に三〇枚を達成。
然し、この頃から夢が醒めてきた。段々釣れなく成ってきて魚信も無く成ってきた。
又、竿でも替えるか。18尺だと放流べらで14尺は大きな魚。然すれば中間の16尺だとどうなるのだ・・・・ ? 。此処は迷わずやってみるべし。

十一時十五分。
竿を16尺にして再々開。
少々の餌打で釣れ始めた。
針に掛かる魚は大きいヤツが多く、時々放流べらが混じる展開。至福の時間が戻ってきた。

こんな余裕の展開のなか春に来た時の事を思いだした。
そう・・・、あれは四月に来た時の事。仕事の厳しさを思ったり、景色に魅了されたりで、思わず歌を口ずさんでしまった。・・・少年時代。
歌と言えば、再来週.箱根へ社内旅行に行く。これには歌のひとつも用意しないといけない。春にすき焼き屋の送別会で大津美子の「ここに幸有れ」を歌ったら誰も知らなかった。それはそうだろう・・・・オレよりズッと人生の先輩なんだから・・・・。あれは明らかに選曲の誤り。
そうだ、忘れてた。先日.加藤和彦さんが逝ってしまわれたので、みんなに「あの素晴らしい愛をもう一度」を覚えてくるように言っておいたのだ。・・・・それにしても加藤さんは何故逝ってしまわれたのだろう。若い頃からズッと笑顔を絶やさずに余裕の表情に見えていたけど・・・・。こんな事を思い乍ら、 ♪ 命かけてと誓った日から・・・・。と歌っていたら、鐘の音が聞こえてきた。この辺りには教会でもあるのか・・・・。
これは正午の時報だ。時計を見ないでカウンターを見たら「39」。そして終わると同時に大きいのが釣れて「40」と成った。

正午を廻る。
この日はこの後も釣れ続いたのだが、普段から釣れない事への後ろ向きの心情と愚痴しか書いた事がないので、ココから先は簡潔に時系列を箇条書きに纏める。

十二時三十分。
ちょうどこの時間に四十五枚目を釣り上げたが、ここから、この日初めての不釣に襲われる。四五分間釣果零。
十三時二十分。
竿を18尺の戻すと、待ってました。と言わんばかりに魚信が復活。2尺の差に驚く。
十三時四〇分。
五〇枚達成。又もピッチが上がって来た。
十四時十五分。
六〇枚達成。納竿時間迄残り三五分。釣果を七〇枚にすべく、顔をパンッパン ! と二度叩いて気合いを入れて、コレに挑む。
十四時五〇分。
気合いが空回りしてか一枚しか釣れず。六一枚にて納竿と成る。荷を撤収し縄を解いて脱兎の如く桟橋へと向う。
十五時三十分。
帰舟規定時間ギリギリ。滑り込みセーフで桟橋に戻る。危ないところだった。

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本日の入釣場所.杉林(赤丸印)。

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同日遠景。

桟橋には管理人さんが迎えに来てくれていて、釣果を聞かれる。六一枚。新が三五の地が二六と報告すると、随分と喜んでくれた。どうやら今日の一等賞は自分だった様だ。
奥さんのインタビューに照れ乍ら、「場所は杉林、竿は18尺、餌はグルテン、釣り歴二年半」と答えて、一件落着。

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翌日のスポーツ新聞。

記事掲載のPDFデータはこちら > > >

管理人さんご夫妻に、今回も含め今年訪れた四回が何れも楽しかった事への謝礼を述べ、再び一件落着。
本当にありがとうございました。
また来春うかがいます。
麓の富津中央へと愛車のベガ号を走らせる。
戸面原ダムでの2009年が終わった。

お仕舞い。

 

釣果18尺バラケ+グルテン&両グルテン。
  20枚(07:30〜09:50)
14尺バラケ+グルテン&両グルテン。
  10枚(10:45〜11:05)
16尺バラケ+グルテン&両グルテン。
  15枚(11:15〜13:10)
18尺バラケ+グルテン&両グルテン。
  16枚(13:20〜14:50))

合計 六一枚。
七寸〜尺二寸半。

次回は十一月十六日、三島湖某所。



最近、釣行ラッシュです。
暫くの間は釣行記が追いつく限り毎週(不定期曜日)更新します。


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